滋賀県近江八幡市の安土町商工会が企画していた新春講演会「信長と弥助 本能寺を生き延びた異国の侍」が、批判的な意見を受けて中止されることになりました。この講演会は、2025年1月22日に信長の居城だった安土城跡に関連したイベントとして予定されており、講師には弥助についての著書を持つ日大准教授のトーマス・ロックリー氏が招かれる予定でした。
弥助は、織田信長に仕えた黒人として知られていますが、史料が少なく、その具体的な立場や役割については不明です。しかし、講演会の演題で弥助を「侍」と断定している点や、ロックリー氏の著書の内容について批判の声が多く寄せられたことが中止の理由とされています。商工会はホームページで「多くのご意見を頂戴いたしました。これらの状況を真摯に受け止め、協議を重ねた結果、講演会を中止させていただくこととなりました」と発表し、今後も地域社会に貢献する活動を目指していくとしています。
今年5月には、フランスのゲーム会社による人気シリーズ『アサシン クリード シャドウズ』で、弥助が屈強な侍として描かれることが発表されました。この設定にも批判が集まり、SNSでは史実に反した内容が海外で誤解を生む可能性が懸念されています。日本史を題材にしたフィクション作品では、事実とは異なるキャラクターやストーリーが採用されることが珍しくありませんが、弥助に関する不確かな歴史が拡散される危険性が指摘されています。
ロックリー氏は、弥助を海外で広く知られる存在にした人物の一人とされていますが、こうした背景も今回の中止決定に影響を与えたと見られます。
以下、ネットの反応
安土町商工会ではアサシンクリードの問題など誰も知らなかったのだろう。
モザンビークは20世後半にやっと独立して樹立した国家なのに、なんで戦国時代の弥助がその国出身と断定できるのか?
アサシンクリード・シャドウズで世界的に大炎上している人物だから、そもそもよく呼んだなーという印象。
ロマンを語るまでなら良いんだけど、断定となると話が違う。
自分でウィキペディアを編集して本に引用する様な人間を専門家として呼んじゃ駄目よ。